おがさわら丸のひみつへ
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私が写真撮影したのはここまでです。あと数日のドックを終了したおがさわら丸は試運転を経て、東京に回送し、その翌日から再び小笠原へと向かいます.
最後までお伝えするべき所ですが、中途半端なレポートをお許しください。

いかがでしたでしょうか?小笠原への大切な掛け橋、おがさわら丸の普段見ることの無い装置、そして、それを遠いところで支える人々をご覧頂けましたでしょうか?

このページで興奮して頂けた方は、乗り物好き、機械好き、船好き、おがさわら丸好きだと思います.もちろん純粋な小笠原好きの方にも楽しんでいただきたいと思います。中には海運業の方もおられるでしょう。これからおがさわら丸に乗る方、船旅に出られる方が、デッキに出たとき、このページを思い出してくだされば幸いです.あなたの船旅が豊かに、楽しくなるでしょう。
                    
                        祈・海上安全    

船体には肌色の防錆処理が施されていました.この後の下塗りの後、全て再塗装され、新船のようにぴかぴかになります。船体の汚れを落とし、プロペラ洗浄された船は、船体抵抗が減ることにより、いつもより速く走るといいます。

タバコの時間でしょうか?
フィンの位置がおわかりいただけますか?
ドック入渠二日目を撮影した私は、その日下関国際ターミナルを18:00に出港する関釜フェリーで釜山に旅立ちました.。釜山着は翌朝8:30、冬の玄海灘はよう揺れた.かねてからの片道8500円の海外旅行が目的だったあぱは船中泊入れて四泊五日で下関の町に再び降り立ちました。
この四日間で小笠原丸に変化は有ったでしょうか?

船内は多数の作業員が安全靴で入る必要があるため養生作業がなされます。
ドックに入ってすぐ、全てのフロア、階段に女性の手によって夜を徹し、ビニールシートが張り尽くされます。
パートのおばちゃんぽかった。
ジェット水流にて、船体の汚れを落としているものと思われます。ノズル一人とホースさばき二人の3人一組で作業されておりました。
送水者は腰掛けとともに移動、作業されており相当強い送水圧と思われます。おそらく水温もかなり低いでしょう。ご苦労様です。
あれにあたると痛いでしょう。
すごい音です.
航行中、海水の透明度などによりたまに見えることがある横揺れ防止のフィン・スタビライザーです。これが有ると無いとでは揺れ方がずいぶん違うようです。

東京湾、父島二見湾に入るとき格納するので、湾にうねりが入っているときなど急に大きく揺れて驚くこともあります。
船尾に向かって折れこむ形で格納します。大きさは3.2m×1.6mです。
油圧でコントロールしてます。
ドック入渠から一夜明けると全貌が更に明らかになってきました。改めてその大きさに圧倒されるばかり、おりしも朝から雪。そんな中でもドック作業員の方々はカッパずぶぬれで作業されています。その横で撮影させていただきました。

藻が付いている船首部は、バルバスバウといい、消波効果があり、高速航行が可能となります。先程のバウ・スラスターの位置もお分かり頂けると思います。
鎖の長さは片方で275mあります。
人が小さく見える!
さむい、さむい!

夜のドックです。
離岸,着岸などを容易にするための、横方向に付いているプロペラをサイドスラスターといいます。これはバウ・スラスターといい船首に船名が書いてあるあたりの喫水下にあり、左右貫通していてプロペラの排水流で船体の横移動を可能にします。

船尾にあるのはスタン・スラスターといいます。喫水線より上にもプロペラの絵が書いてあります。今度、離着岸の際に水流があるのを確認してみてください。
顔が赤いのは呑みすぎじゃありません。
これが二機二軸二舵のおがさわら丸の推進装置、スクリュー・プロペラです。羽の付け根部分(赤太線)を動かすことによって、羽の角度(ピッチ)を変え、軸の回転数、回転方向が一定でも速度や前後進が容易に変更できる”可変ピッチ・プロペラといいます。
直径は4m20cm、羽一枚の重さは1375kg、およそ普通自動車一台分に相当し、片方4枚一基分で総重量13657kgにもなります。
夜になり、高鳴る胸を抑え、ヘルメットを被って喫水線より下へドックの長い階段を下りていきます。

海水が水溜りのように残るドックの底では、どこからか流れる水の音しかせず、見上げれば月そして、圧迫感のある巨体で静かに鎮座するおがさわら丸が水銀灯で照らし出されていました。
スラスターが動くときすごい音がします。
二機二軸二舵とよびます。